どうして記憶力に差がつくの?

記憶力には個人差がある?

同じ事を何度やってもなかなか覚えない人が居る一方、何でも短期間で完璧に覚えてしまう人が居ます。どうしてこのような差が生まれてしまうのでしょうか。よく「自分は記憶力が悪いから……」と言い、新しいものを覚えるのを早々に諦めてしまう方がいらっしゃいますが、実は人の記憶力にはそれほど大きな個人差はありません。多少の差はあっても、劇的に違うと言う事は実はあまり無いのです。では、どうして物覚えが良い人と悪い人が居るのでしょうか。それは、記憶力そのものの違いではなく、脳に記憶を覚えさせるための手段の違いから差が生じるのです。
 

記憶の容量はみんな同じ

人間が脳に収納出来る記憶の量は、実はみんな同じなのです。つまり記憶力が良いと言われる人は、物事を沢山覚えているのではなく、この脳の容量の使い方が上手い人と言う事です。言い換えれば、自分は記憶力が悪いと思い込んでいる人でも、脳の容量を上手に使いこなせれば記憶力を良くする事が出来ます。
 

人は脳の情報を忘れていく

人は忘れる生き物、なんて言葉がありますが、この表現は実に的を射ています。心理学者ヘルマン・エビングハウスが人の脳から情報が失われる様を表した図に、「エビングハウスの忘却曲線」と言うものがあります。この図からは、20分後には覚えた事の42パーセントを忘れ、1時間後には56パーセントを忘れ、更に1日後には74パーセントを忘れる事が分かります。そしてこの忘却曲線はどの人にも当てはまると言われています。
 

忘れ行く情報を忘れないために

人の脳の作りの都合上、忘れる事は仕方がありません。重要なのは、放っておけばどんどん忘れてしまう情報を如何に脳に定着させていくかです。記憶を定着させる上で最も効果があり、実際に「記憶力がある」と言われる人の多くが実践しているのが、覚えた事を反復すると言う方法。要するに、覚えた事の復習です。単純かつ簡単な事のように思えるかも知れませんが、これをやるかやらないかで随分変わってきます。

また、何か特定の事柄や知識を脳に定着させる上では、覚えると言う行為そのものは実はそれほど重要ではありません。本当に重要なのは、「覚える」事よりも繰り返し「思い出す」事なのです。何度も何度も繰り返し思い出す事で、記憶として脳に定着します。その日どのような仕事をし、どのような事を覚えたのかを業務日誌としてまとめておけば、後で見返した時に復習になります。